【助成事業紹介】岩室AIRプロジェクトPRE2024(新プロジェクトへのチャレンジ助成)

  • 投稿日:
    2025.03.31(月)
  • written by:
    ゲスト
  • 記事カテゴリー:
    文化芸術活動に関する支援事業
  • ジャンル:
    その他
滞在アーティスト公募期間2024年10月14日(月)~11月10日(日)
アーティスト滞在期間2025年1月8日(水)~18日(土)
ワークショップ実施日時2025年1月11日(土)13:00~14:30
※終了後お茶会を実施
※同日13:00~20:00公開アトリエ
2025年1月15日(水)16:00~17:30
会 場岩室シェアハウスとも家(新潟市西蒲区岩室温泉166-2)
実施者岩室AIRプロジェクト実行委員会
採択金額200,000円
実施者からの報告
地域の魅力を最大限に引き出し、アートと地域社会の新たな可能性を開拓していくことをめざして、舞台芸術分野の若手アーティストが岩室地域に滞在し、稽古場公開と公開ワークショップを行うアーティスト・イン・レジデンスの取り組みとして、今年度はプレと題して実施しました。

今回は、10組の応募があり、その中からダンサーの宮本悠加さんと演出家の三浦雨林さんによるグループ<そこに居るために>さんに滞在いただきました。
滞在にあたっては、ホスト自ら積極的にアテンドを行い、人的なネットワークの支援に努めました。滞在アーティストからは、他のAIRの滞在経験との比較し、「他のAIRだと地域にとって外(よそ)から来た人・旅人として認識される。だけど、岩室AIRでは、地域住民とのコミュニケーションのはじめに、『〇丁目のとも家から来ました。』と言える。言わばアドレス(住所や所属)を持った状態で会話をはじめられる。すると一気に心を開いてくれて、コミュニケーションが目覚ましく円滑になる。勝手に訪れたよそ者ではなく、住みながら岩室温泉に繰り出している人『一過性の住人』となれた。」という声を得られました。このことは他のAIRと比較したときの本事業の強み、特色ともいえると感じました。

次年度以降の展開を地域の事業者に相談し構想を膨らませる、発展させる準備期間としても本事業を位置づけ、アーカイブにも力を入れました。特にアーティストが滞在した記録としてWebメディアnoteにて滞在記の公開しています。また、アーティスト滞在期間中に実施したWSには地元新聞社からの取材もあり、記事をみた地域の温泉旅館さんから、「面白いこと始めましたね、協力出来ることがあるかもしれないので、何かあったら声をかけて下さい。」と連絡があり、地域の事業者との連携の兆しが見え始めています。
一方で、期間中に開催した滞在アーティストによるWSの参加者には地域住民が少なかったです。周知の困難さを実感したことから、興味を持ってもらえるような入り口としてテーマを設定し、地域住民とつなげていくことを次回以降の課題としています。

次年度以降は、以下を構想しています。
・岩室AIRプロジェクトの受け入れ側・ホストとしてより多くの地域事業者を巻き込む。
・職業体験を通してアーティストと地元民がより深く互いを知る機会を創出する。
・地域社会の生活に最も近いAIRとして当プログラムを確立する。
・実施前に構想していたゲスト&ホスト共創型のイベント「岩室探究キャンプ」の実施。
上記の取り組みを通じて、地域内外・世代・職業を超えたネットワークと連帯を生み、個々人が自分なりの探求活動を自由に取り組める風土の醸成を目指していきたいです。
プログラムオフィサーより
岩室エリアでアーティスト・イン・レジデンス(以下、AIR)を展開していくことをめざしてトライアル的に実施し、岩室AIRの特徴や課題の洗い出しに取り組まれました。今回工夫された点の一つとして、滞在アーティストからAIRの運営を含めてフィードバックいただくように設計されたことがあります。フィードバックのコメントからは、岩室エリアでAIRを実施するにあたりポイントとなる部分が明確になったのではないでしょうか。地域の方々との連携が進み、地域に根付いたAIRになることを願っています。(高橋)
2025年1月11日実施ワークショップの様子