「D-gift made in Niigata」は、地域文化の醸成とアーティスト・ダンサーの育成を基軸として、地域の魅力・文化資源・地域資源をアーティストの目線で掘り起こし、発信し地域の方と共有していくアートプロジェクトです。社会や地域から求められるダンス公演を目指して2021年に開始し、10年間の継続目標を掲げる中で今回は3年目、4回目を迎えました。
このプロジェクトでは、地元協賛者・団体よりテーマを募集し、毎回地域に根付いた「#テーマ」を置いています。今回のテーマは「石油」に決定し、招聘振付家・ダンサーがNEphRiTE dance companyダンサーとともに、テーマに関するリサーチと作品創りを行いました。さらに今回は、創作過程・リハーサル風景を公開するパブリックリハーサルを行い、協賛者の皆様や地域の子どもたちとの質疑応答時間も設けました。また、公演終了後には20~30 分のアフタートークも毎回実施しました。
今回は、ドイツのニュルンベルグ州立劇場で長年ダンサーを務めていた新進気鋭の振付家・ダンサー Malcolm Ian Murray Sutherlandを招待し、人種を越えて 1 つの「#テーマ」を介した多様な表現や解釈をみんなで共有することに重点をおいて取り組みました。パブリックリハーサルから参加してくださった方からは、芸術や地域への関心が強まったという感想をいただきました。海外からのアーティストを招待したことにより、公演のお客さまからも表現の違いに関心を持っていただくことができました。
また、今回の助成により、創作過程や成果・取り組みをより細かく記録・発信しました(ドキュメンタリーフィルムの作成)。ドキュメンタリーでは、お客さまの声、子供たちの声、アーティストの声を記録することに加え、プロジェクトを説明する概念まで組み込むことができました。