【事業報告】平成30年度基盤整備促進支援事業報告会
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- 投稿日:
- 2019.03.26(火)
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- 事業レポート
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去る平成31年3月23日(土)に、アーツカウンシル新潟の助成事業の一つである「文化芸術基盤整備促進支援事業」の採択団体による事業報告会を行いました。
今年度は「音楽療法」「伝統芸能」「美術」「デザイン」の4つの分野で取り組みが進められてきました。この報告会は、これらの取り組みについてより多くの方々から知っていただくこと、そしてその取り組みの輪を広げるきっかけとなることを目的に、今年度初めて公開で実施したものです。
報告1:社会的課題を音楽を使って解決する可能性に関する調査研究(事業実施団体:新潟県音楽療法士協会)
新潟県音楽療法士協会では、音楽療法や音楽を用いたウェルビーイング(心身の健康)の可能性を調査、研究しています。今年度は主に、英国音楽療法士を講師として招き、即興技法を用いたコミュニケーション方法を学ぶワークショップを実施しました。
音楽の特徴の一つとして、言葉を使わない表現方法(非言語)がありますが、本ワークショップでは演奏家をはじめ、医療・福祉関係者、行政関係者にも参加いただき、音楽療法や非言語的コミュニケーションの可能性を深めることができました。
今後は、より多くの施設や地域に音楽活動を届けるため、演奏家と音楽療法士が協働して行うセッションのマニュアルを作成する予定です。
報告2:新潟市農村文化協議会の運営(事業実施団体:新潟市農村文化協議会)
新潟市農村文化協議会は、新潟市内における神楽をはじめとする伝統芸能の保存、継承、活用、振興を通じ、より良い地域社会の形成に資することを目的に、平成29年度中に設立されました。
今年度は参加団体の増加を図り、市内8区から8団体が加盟して全市的なネットワークへ発展させることができたこと、2度開催した新潟市郷土芸能団体意見交換会での議論をもとに①地域外へ向けた情報発信のためのプラットフォームの構築、②会員同士の情報共有を目的とした内部ネットワーク(メーリングリスト)の構築を進めたこと、2月に協議会の知名度向上に向けたPRイベントを実施したことが報告されました。
今後は情報発信プラットフォームのより一層の活用と内部ネットワークの深化を図りつつ、参加団体の増加と、協議会としての持続的な運営体制を構築していく予定です。
報告3:美術分野における市内組織基盤の形成と新たな可能性に関する調査研究2(事業実施団体:認定特定非営利活動法人新潟絵屋)
平成29年度に新潟市内の美術団体や画廊・ギャラリーを対象とした実態調査を実施し、高齢化や後継者難といった既存美術団体の抱える課題等が見えてきました。そのうえで今年度は、比較的若い市民による「アート的な活動」を把握するための調査が実施されました。
15団体・22名を対象にアンケート及びヒアリングによる調査が行われ、「美術」と「アート」に対する興味・関心の違い、美術館や画廊・ギャラリーとの関わり、水と土の芸術祭や既存の美術団体に対する意見、新潟市における美術と市民生活との関係等について、多くの意見が得られたことが報告されました。
調査結果の詳細は報告書としてまとめられ、今後認定特定非営利活動法人新潟絵屋やアーツカウンシル新潟のホームページでの公表を予定しています。
報告4:新潟のデザイン活動を活気づけるための中間組織の形成研究(事業実施者:迫一成)
新潟市の、まち、社会、仕事の様々な場において、より一層デザインの力を活かしていくために、①デザイナーがクライアントからの依頼を待つだけではなく、地域や社会の中で活動の場を作ることで仕事を生み出していくこと、②問題意識を持つ人がデザイナーとつながること、この2つを目指した取り組みが行われました。
8月と12月に有識者やキーパーソンを招いたセミナーを開催したほか、福井県鯖江市で行われた若手デザイナーの取り組み「RENEW」の視察を行い、10月に任意団体「NEWGATE」が設立しました。今後は、デザインを活用できる人材育成のためのスクールや、行政や民間に対するデザイナーとの仕事の仕方のレクチャーの実施、新潟市内でのデザインイベントの実施、デザインのディレクション業務などに取り組む予定です。
文化芸術基盤整備促進支援事業
中長期的な視点から、新潟市内の文化芸術団体が持続的、自律的に活動することのできる基盤、仕組み作りを進め、多くの市民が文化芸術に触れることのできる環境を創出し、豊かな市民生活の実現に資する取り組みに対して助成や支援を行う事業です。
単発のイベントへの支援ではなく、通年の取り組みに対して助成を行う点に特徴があり、また、アーツカウンシル新潟の担当プログラムオフィサーが随時サポートを行って事業実施者と一緒に取り組みを進める伴走型の助成事業です。