【助成事業紹介】令和2年度採択:音楽を活用した子育て環境醸成に関する実践的研究と、子育て支援アーティストの育成
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- 投稿日:
- 2021.06.18(金)
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- written by:
- ゲスト
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- 記事カテゴリー:
- 文化芸術基盤整備促進支援事業
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- ジャンル:
- 音楽
申請者:まんまるミュージック
まんまるミュージックは、音楽の力で子育て世代を応援し、育児を楽しくしたいという想いから、平成29年に設立された実演家団体です。0歳からの小さな赤ちゃんと一緒にクラシック音楽を楽しんでもらうコンサート「ピアノ×えほん アマデウスからの贈り物」をはじめ、多世代に笑顔を届ける様々な活動を続けています。
音楽の力で「子育て」に寄り添いたい
年度当初は、新潟市内各地で音楽と絵本を用いたプログラムを実践する予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大にともない、対面で実施することが難しくなっていきました。誰かと会うことが制限されてしまう状況下において、悩みを抱える人々に対して音楽でアプローチするにはどうしたらよいのか、考える日々が続きます。
そんななか、どこにも出かけられず、自宅に引きこもりがちな親子が増えている現状を受け、妊婦や母親の悩みを相談できるオンラインコンサート「ゆるっと音楽ヒーリング」を企画しました。助産師2名にも協力いただき、同団体のピアニストとともにプログラムを計6回実施。オンラインシステムを用いて参加者とつながり、曲のリクエストや妊娠・育児に対する相談などに応えました。
取り組みを「地域」や「多世代」へ広げていく
地域での交流が減少している昨今、子育て世代が孤立してしまうケースが少なくありません。音楽を活かした地域コミュニティの活性化をめざし、親子だけではなく、一般の方(子連れではない方)も一緒に参加いただけるミニコンサートを開催しました。クラシックの名曲演奏に加え、音楽を取り入れた絵本のよみきかせや、身体を使った音遊びなどを行いました。
このコンサートは、会場である葛塚コミュニティセンター(新潟市北区)を運営する「地域コミュニティ葛塚連合」に共催をいただき、葛塚地域にお住まいの親子からご高齢の方まで、多世代に参加していただきました。
プログラムオフィサーより
コロナ禍により制約の多い一年でしたが、同団体の強みである企画力を活かし、新たなプログラムを実現することができました。オンラインやソーシャルディスタンスをとりながらの取り組みでしたが、コンサートに参加してくださった子育て世代の要望を聞く機会を設けたほか、各取り組みの後に「振り返り会」を実施し、企画に携わってくださった外部の方々と意見交換を行うことができました。
子育て世代の抱えている課題や、文化芸術に関するニーズなど、様々な角度から声を集めることができたことは、今後の取り組みの「基盤」になっていくことと思います。