【助成事業紹介】ちょっといきなり本読み!in新潟(新プロジェクトへのチャレンジ助成)

  • 投稿日:
    2025.02.27(木)
  • written by:
    ゲスト
  • 記事カテゴリー:
    文化芸術活動に関する支援事業
  • ジャンル:
    演劇
ちょっといきなり本読み!in新潟日時2024年10月15日(火)、16日(水)
受付開始19:00
スタート19:30
終  了21:30
※終了後、22:30まで座談会開催
会場SEIRANKAN(新潟市中央区西堀通4番町259-58)
ちょっといきなり本読み!ファシリテーター養成講座日時2024年10月17日(木)
受付開始14:45
スタート15:00
終  了19:00
会場万代市民会館(新潟市中央区東万代町9番1号)
実施者Souer+
採択金額135,000円
実施者からの報告
公演以外で演劇にふれる機会を新潟で創出し、「演劇活動の担い手」と「観客」の双方を育て、新潟全体のパフォーミングアーツの可能性を広げていくことをめざして、ハイバイ 岩井秀人氏による「ちょっといきなり本読み!」と、本読み企画を運営/進行するファシリテーターの養成講座を開催しました。

「ちょっといきなり本読み!in新潟」では、今後の活動展開に向けて収穫の多い取り組みとなりました。「ちょっといきなり本読み!」は、通常稽古初日に行われる「本読み」を人前で行い、講師がその場で配役、演出をする企画です。本読み・配役・演出を受けた「参加者」からは、勉強になったという声や、緊張していたが楽しむことができた、いろんな人に体験してほしい、といった感想が聞かれました。
この取り組みをして印象的だったのは、台本が演劇作品として作り上げられるその瞬間を見届けていただいた「観覧者」の多くが、「実際の舞台を観てみたい」という感想よりも、「私も声に出してセリフを読んでみたい」との声を寄せてくださったことです。「観る」ことよりも「やる」ことのハードルの高さを感じていましたが、短時間で、演劇を「やる」ことに興味を持ってくださる方がこんなに集まるとは嬉しい誤算でした。
また、「ファシリテーター養成講座」では、ファシリテーターのノウハウを岩井氏からフィードバックを受けながら実践形式で獲得していきました。市内、県央エリアに在住の方が受講者として参加して下さり、今後「ちょっといきなり本読み!」を開催する際に新潟県内広いエリアでの展開、参加者を募ることが期待できます。

今回の取り組みを通して、参加者・観覧者ともに演劇に取り組むハードルをぐっと下げることができるからこそ、「(演劇を)やってみたい」と思う→実際に演劇を体験してみて「楽しかった」「面白かった」実感を得る→演劇への興味関心が深まり、観客として劇場に舞台を観に行く/または演劇活動の担い手として演劇を作っていく、という循環が生まれるのかもしれないと気づくことができました。
「私もセリフを声に出して読んでみたい」と観覧の方の心を動かすことのできる「ちょっといきなり本読み!」という企画によって演劇の敷居の高さを下げることができる有効性を再確認したことから、この企画を継続していくとともに、継続にあたっては今回の「ちょっといきなり本読み!」の流れや観覧者の様子・反応をふまえながら、「ショーとしての面白さ」と「体験する面白さ」を分けて企画していきたいと思います。
プログラムオフィサーより
「新たに演劇に興味を持ってもらえるような新規層の獲得」や「間口を広げる」ことを意識しながら、「今まで地元劇団が取り組むことが少なかったワークショップ形式の企画」に挑戦されました。この取り組みの中で、演劇を「やる」ことに対する興味が生まれる機会に立ち会えたのは、とても嬉しい出来事でした。
また、会場を3つの飲食店が合同で運営している複合施設 SEIRANKANで開催されたことも、工夫の一つでした。SEIRANKANのスタッフの方が、「飲食店だけではなく、この環境を生かして、様々なイベントを企画・発信するカルチャースポットとして機能したい」という思いをSouer+さんが受け取り、モデルケースとなることも期待しながら実施されました。今後同様の取り組みを実施するにあたり、サイズ感など、会場選択肢が増えるきっかけにもなったと思います。
今回の取り組みで、さまざまなやり方、選択肢に私自身も気付くことができました。今後は、本読みの企画特性や会場選定効果、「見せる本読み」と「体験する本読み」それぞれの特徴を鑑み、開催意図と融合する方法を模索しながら展開されることを期待しています。(高橋)
SEIRANKAN外からの様子
ファシリテーター養成講座の様子