【助成事業紹介】あしたの星☆2024(テーマ別プロジェクト助成)
-
- 投稿日:
- 2025.03.31(月)
-
- written by:
- ゲスト
-
- 記事カテゴリー:
- 文化芸術活動に関する支援事業
-
- ジャンル:
- 映画
日時 | 2024年9月15日(日)
13:00~16:00 |
会場 | 新潟市東区プラザ ホール
(新潟市東区下木戸1丁目4-1) |
実施者 | 新潟障害文化地域推進機構 |
採択金額 | 500,000円 |
選択テーマ | 文化芸術で子ども・青少年を育成する取り組み |
実施者からの報告
今回のショートムービー制作は大学生を主体に、できるだけ彼らのやりたいように作ってもらおうと考え、団体メンバーは見守ることに注力しました。取材や撮影に何度も出向きましたが、使えない映像が集まり、学生たちは「人に観てもらう作品にする難しさ」にぶつかり、プロのレクチャーを受けながら、その後も取材や撮影、編集を続けました。途中から不登校の中学生が編集作業に加わり、画像にテロップを入れる仕事を担ってくれました。徐々に中学生が元気になっていく様子を目の当たりにし、映画作りを通して人によい影響を与えられることを実感し、嬉しく思う場面もありました。
当日はショートムービー『voice ~あなたの声がききたい~』と、ドキュメンタリー映画『やったぜ!じいちゃん』の上映後、それぞれ関係者の挨拶やトークセッションの時間を設けました。来場者が120人と多くなかったことは残念でしたが、観覧した方から「『voice』の上映会をやりたい」という声があり、その後、新潟市の南区・東区と佐渡市で上映会が開催され、3会場で延べ300人余りの方に観ていただくことができました。障がいのある方や、中学生から70代の幅広い年齢層の方に観てもらえたことは大きな成果だと思います。また、これらの上映会で、上映後に「あなたたちの声がききたい」と問うたところ、約60人の方から障がいについての思いを聞かせてもらうことができました。今回気づいたことは、この映画は「障がい者理解のきっかけになる」ということ。シャイな新潟人は、普段なかなか声をあげない人が多いですが、映画を観た後は問いかけに答えてくれる。何とも不思議な感じがしました。
引き続き、学校、コミュニティ協議会、福祉団体などから映画上映のオファーをいただいています。新潟が「人に優しいまち」になるよう、これからも映画の上映を続けていきたいです。
ドキュメンタリー映画関係者によるトークセッション
「voice ~あなたの声がききたい~」上映会プログラムオフィサーより
今までの「あしたの星」でも大学生が運営に関わっていましたが、今回は学生が主体となってショートムービーを制作する、青少年の育成に主眼を置いた取り組みでした。初めての取材や撮影は苦労も多かったようですが、取材相手には事前に質問を伝えず生の声を拾うよう努めるなど、学生が自身で考え工夫しながら撮影を進めていったそうです。編集会議では、団体メンバーは学生から質問があればアドバイスを伝えていましたが、一貫して学生主導で進めていく姿勢が印象的でした。当初、出来上がった作品は「あしたの星」で上映された後YouTubeで公開するだけの予定でしたが、反響が大きく、上映会のオファーが続き、以降も多くの方に観ていただける作品が出来上がったことは大きな成果だと思います。映画をきっかけに、鑑賞した人が障がいについて考え、理解を深めていくことで、多様な人々がともに暮らしやすい社会になっていくことを期待しています。
(大浦)