【助成事業紹介】第5回 秋のときめきコンサート ~唄と踊りの大競演~(テーマ別プロジェクト助成)

  • 投稿日:
    2025.03.31(月)
  • written by:
    ゲスト
  • 記事カテゴリー:
    文化芸術活動に関する支援事業
  • ジャンル:
    舞踊
日時2024年11月3日(日)
13:00~16:00
会場江南区文化会館 音楽演劇ホール
(新潟市江南区茅野山3-1-14)
実施者こはく会
採択金額230,000円
選択テーマ地域文化の魅力を創造・発信する取り組み
実施者からの報告
子どもや若者にも楽しんでもらえるコンサートを通して民謡の裾野を広げようと、令和4年度より助成を受けて実施している取り組みです。4年度の和楽器体験で「三味線を続けて習いたい」という声があり、それを受けて立ち上げた『こども民謡教室 SWAN』で練習を重ねた小学生が、5年度のステージで演奏を披露した一方、外国籍の方に踊っていただく企画は参加希望者があまり集まらないという結果に終わり、さまざまな試みを経て、今回は学校や教室にこちらから出向いて民謡の演奏や踊り指導をし、学生たちもコンサートへ参加してもらえるような企画を考えました。

当日は、4年度から練習を続けている小学生が地方(じかた)として大人に交じって三味線を演奏したり、踊り指導を受けた高校生が民謡団体とともに「藻たぐり甚句」「新潟甚句」「佐渡おけさ」をステージで踊りました。また、キッズダンスの子どもたちは手作りの笠を手に「花笠音頭」を踊ったり、小学生の樽太鼓演奏に合わせてダンスを披露しました。会場には昨年度より若い方の入場が多く見られ、踊りをやってみたいと終演後に申し出があった小学生と高校生の姉妹が、コンサートをきっかけに踊りの練習に参加し始めるなど、少しずつ民謡に興味を持つ子どもや若い方が増えてきています。これは、コンサートの内容もさることながら、団体のホームページを開設したり、note やインスタグラムで発信するなど、普段民謡に触れる機会の少ない方たちに対して情報を届けるための工夫を重ねてきたことも功を奏しているのではと思います。

学生やキッズダンスの子どもたちへの踊り指導の際、興味を持つ生徒がいれば、歌や楽器演奏の指導もする予定でしたが、希望者はいませんでした。また、高校生の他に、大学生へも踊り指導ができたらと考えていましたが、希望者がいなかったため実施できなかった点は残念でした。来年度は、若者の民謡への興味喚起や外国人への民謡紹介の取り組みも継続・強化しながら、あまり知られていない地域の民謡を取り上げ、地元の方と練習を重ねて一緒にステージで披露できるようにしたいと考えています。年齢や国籍問わず、みんなで民謡を楽しみ、裾野を広げていく活動を続けていきたいと思っています。
手作りの笠を持ち花笠音頭を踊る子どもたち
プログラムオフィサーより
令和4年度から、民謡の裾野を広げるためにさまざまな工夫を重ねてこられた姿が印象に残っています。こはく会さんがめざした結果が得られないこともありましたが、それでも毎年、皆さんでアイデアを出して挑戦し続けたおかげで、若い観客の方が増え、三味線や踊りを習い始めたり、練習を続けて出演する子どもたちも少しずつ増えてきました。今まで民謡に触れてこなかった子どもや学生が、実際に踊ってみることで楽しさを感じ、次年度のコンサートへ続けて出演したいと希望してくれたことは大きな成果だと思います。幅広い年代の方々が民謡を楽しみ、受け継がれていくことを期待しています。(大浦)