【助成事業紹介】ろう者と聴者が一緒にインプロ(即興演劇)で遊ぶ場の創造(団体助成)

  • 投稿日:
    2025.03.31(月)
  • written by:
    ゲスト
  • 記事カテゴリー:
    文化芸術活動に関する支援事業
  • ジャンル:
    演劇
体験ワークショップ
「手話×インプロで遊ぼう 2024夏」
日時2024年8月31日(土)
13:30~16:30
会場新潟市総合福祉会館
2階 多目的ホール(新潟市中央区八千代1-3-1)
体験ワークショップ第二弾
「手話×インプロで遊ぼう 2024秋」
日時2024年11月9日(土)、10日(日)
13:30~15:30
会場クロスパルにいがた 4階講座室(新潟市中央区礎町通3-2086)
団体設立後 定期ワークショップ日時2024年12月21日(土) 18:00~20:00
2025年1月18日(土) 、2月23日(日) 13:30~15:30
会場新潟市総合福祉会館(新潟市中央区八千代1-3-1)
実施者大島秀子(設立後団体名:インプろう@新潟)
採択金額55,000円
実施者からの報告
賛同者を得ることを目的に、まず「『インプロ(即興演劇)の要素を用いて交流する』とはどういうことか」を多くの人に知ってもらうために、夏に体験ワークショップを行おうと考えました。それに先駆けてFacebookとInstagramのアカウントを作成し、取り組みの趣旨と、日時・場所の詳細は未定ながら「手話×インプロで遊ぼう2024夏」と称したワークショップの予定を掲載し、大規模な演劇イベント「第4回新潟劇王」にチラシを600枚折り込みました。その後準備を進め、NPO法人新潟市ろうあ協会と手話サークルほほえみ会の後援、新潟市手話サークル連絡協議会の協力を得て、8月にワークショップを開催しました。告知はSNSのほか、新潟市総合福祉会館と新潟ふれあいプラザにポスター掲示とチラシ設置をお願いし、さらに新潟県アール・ブリュット・サポート・センター長のご助言を得て、新潟県聴覚障害者協会と新潟県聴覚障害者情報センターのメーリングリストで告知を依頼し、ろう者の方にも情報が届くよう尽力しました。

当日は30人を超える参加があり、手話通訳4名態勢で実施しました。取り組みの趣旨とインプロを紹介する講義を含む3時間のワークショップでしたが、おおむね好評をいただき、時間もちょうどいいという人が多数でした。しかし、負担なく継続して定期集会を開きたい新潟市総合福祉会館に利用団体登録をするための賛同者が必要人数に満たず、急遽11月に「手話×インプロで遊ぼう2024秋」を2日間にわたって開催しました。その結果、夏と秋のワークショップ両方に参加してくれた方が賛同者となってくださり、発案した代表個人と合わせて8名で「インプろう@新潟」という団体を立ち上げ、登録することができました。以降、新潟市総合福祉会館にポスターとチラシを常設し、SNSで開催日時の告知と終了後の報告を行いながら月に一回のペースで定期ワークショップを開催しています。申し込み不要なので、当日までどんなメンバーが来るのかわかりませんが、その場の雰囲気を見ながらインプロ的活動を提案し、交流しています。きこえる・きこえない、手話ができる・できないにかかわらず楽しく交流できる空間を作るべく、参加者の意見を取り入れながら挑戦を続けています。
団体設立後の定期ワークショップ
闘牛のシーン(風呂敷を別のものに見立てる活動より)
プログラムオフィサーより
1人で取り組みを始めてから、さまざまな挑戦をされ、その挑戦を次の一歩に繋げて賛同者を集め、団体を立ち上げるまで常に真摯に取り組まれる姿が印象的でした。広報活動や協力依頼も労を惜しまず足を運び、直接先方とお話することで、活動の意図を理解いただき、多くの方の協力や賛同を得られたと思います。ワークショップでは、きこえる・きこえないに関わらず、参加者のみなさんが自由に表現し、楽しまれている様子がうかがえました。障がいの有無や立場を超え、参加者全員が気軽に交流できる場を継続して開くことで、他者理解が深まり、多様な人々が暮らしやすい環境が広がっていくことを期待しています。
(大浦)