vol.27
持続可能な文化芸術活動を考える①
「周囲を巻き込み、想いを形にしていく ~ARTS for HOPEの10年~」
他者の協力を得たいけれどなかなか想いが伝わらない、そんな悩みはありませんか。
震災で心に大きな負担を抱えた子どもたちを対象に、アートプロジェクトを届けている「ARTS for HOPE」。多くのボランティアや企業などのサポートを受けながら、NPO法人として新たなスタートを切りました。
周囲を巻き込み、想いを形にしていくその秘訣について、同法人代表の高橋さん、その活動を長く見守ってこられた理事の若林さんにお話を伺います。
米国州立Western Michigan University 芸術学部卒。アメリカ現代美術のギャラリーやPetit Museeのシニアキュレーターとして美術館運営に携る。独立後、1999年にWonder Art Production設立。展覧会オーガナイザーとして国公立美術館・博物館における展覧会や子どもの情操教育プログラムを手掛ける。一方、アートの力で医療現場を変えるホスピタルアートに取り組み、全国と世界の病院でプロジェクトを展開。東日本大震災後は〈ARTS for HOPE〉を発足し、東北・熊本で“心の復興”活動に奔走。現在は仙台に開設したボーダレスな「ワンダーアートスタジオ」を拠点に、病気・障がい・被災など、命と心に関わる現場でのアート活動に力を注ぐ。
デザイン会社勤務を経て英国で文化政策とアートマネジメントを学ぶ。1999~2013年企業メセナ協議会勤務。プログラム・オフィサーとして企業が行う文化活動の推進と芸術支援の環境整備に従事。メセナ事業の企画・運営(ネットTAM等)にも携わる。13年よりフリーランス。事業コーディネート、執筆、調査研究、評価、助成制度設計、自治体文化政策やNPO支援等に取り組む。NPO理事(ワンダーアート、芸術家と子どもたち、JCDN、芸術公社)、監事(アートプラットフォーム、ON-PAM、音まち計画、アーツエンブレイス、TPAM)、アートによる復興支援ARTS for HOPE運営委員。公益法人理事(小笠原敏晶記念財団、新井財団)。16年より社会人大学院教員。社会デザイン領域で文化、アートの可能性を探る日々。