【インタビュー】デザインで提案する、新潟の新たな魅力
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- 投稿日:
- 2020.07.09(木)
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- written by:
- ゲスト
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- 記事カテゴリー:
- インタビュー
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- ジャンル:
- 工芸デザイン
デザイナー 高井幸江さん
カラフルな色彩に愛らしいデザインのご当地WAONカード「にいがたBUNKA WAON」(電子マネー)が平成30年6月に発行されました。これは新潟市とイオン株式会社が締結した「包括連携協定」に基づく取り組みのひとつです。
そのWAONカードのデザインを新潟市を拠点に活動するアートディレクターであり、デザイナーの高井幸江さんが手掛けました。この他にも様々なデザインを手がける高井さんにものづくりに込める想いを伺いました。
デザイナーを目指されたきっかけを教えてください。
子供の頃からずっと絵を描くのが好きでした。大好きな絵を描き続けることができる仕事
につきたいと新潟デザイン専門学校のCG(コンピュータグラフィックス)科に3年間通い
ました。その後、就職活動時のインターンシップで偶然、(株)フレームの石川竜太社長に
出会いました。今から思うと、この偶然は私にとって運命的なものになりました。
ところが専門学校で学んだコンピュータグラフィックとグラフィックデザインは全く違うジャンルだったので、日々仕事をしながらグラフィックデザインを勉強しました。
フレーム在籍中、石川社長はいつも私に様々な気づきをくださいました。絵を描くだけでなく、作るものの本質をとらえて、トータルで制作物と向き合うことなど。まるで建築家が設計図を描くように、デザインを通じて全てを俯瞰できるようになっていき、同時に自分自身の可能性がどんどん開けて行くように思いました。独立した今も、14年間かけて育ててくださった石川社長には本当に感謝しています。
今のお仕事は、どのような内容ですか?
企業やレストラン、美容サロンなど様々なところから仕事をいただくのですが、例えばロゴづくり。ただ絵を形作るだけのデザインではなく、まずデザインコンセプトを設定し、イメージを膨らませて形を作りあげます。ロゴから始まり、広告物や販促グッズなど、様々なツールに反映して多面的に展開していきます。
ロゴはどのようにして作るのでしょうか?
まず、クライアントさんとお話します。雑談からはじまり、どのような事業をしているのか、どのように会社を打ち出したいのか。ありとあらゆる会話の端々から情報を精査し、客観的にとらえて、それを形にしていきます。打合せを重ねることで、お互いの表現の方向性を探りながら形を整えていく感じです。
これまでに印象的だったお仕事は?
燕市に新しく日本料理屋さんがオープンすることになり、ロゴ制作のお手伝いをさせていただきました。お店がオープンしてからは、ハレの日もケの日も両親や友達と訪れては美味しい御料理を一緒に楽しめて、生まれ故郷にあるお店のお手伝いができたことが本当に嬉しかったです。
デザインを通した、地域との関りについて
令和元年度から令和2年度にかけて燕市産業史料館(歴史博物館)の展覧会のポスターや広告ツールなどのビジュアルデザインを担当させてもらいました。同館は燕市の金属加工産業の歴史が体感できる展示や、工芸作家の企画展をいつも開催しているのですが、関わっていくなかで、燕の産業の奥深さや、作り手のことを深く知ることができました。
デザインを通して、地域を知ることができ、とても勉強になりました。
先ほどの日本料理店同様、生まれ故郷である燕市のお仕事ができることは大変光栄な機会
になりました。
にいがたBUNKA WAONカードについて、コンセプトや工夫した点
WAONカードを手に取った方の気持ちが明るくなるようなデザインをコンセプトに制作しました。今回は「ご当地WAON」ということで、新潟市のモチーフをふんだんに取り入れました。どこかアートな要素を含めたかったので、思い切った曲線で萬代橋を描き、新潟らしさを演出してみたり、空はピンク色にして愛らしく、チューリップや北前船も華やかに、全体のバランスをマスコットキャラクターの白い犬「ハッピーワオン」のテイストに合わせ、見る人がハッピーになれるデザインにしました。
高井さんの今後の活動について
今後は、グラフィックに留まらないものづくりもしていきたいと思っています。
実は、今日着ているこのスカートも自分で作りました!
阿賀野市の老舗、藤岡染工場の染物職人さんがデザインし染め上げた布をいただいた時、その大胆な柄を身に付けたいと思い、スカートに仕立てました。デザインが立体になるとすごく楽しいと感じます。
また以前から「組み木」のデザインをしています。「組み木」とは木材を一つ一つ電動糸
のこで丁寧に切り抜き、手作業で仕上げていく玩具です。今はまだ企画段階ですが、子ど
もたちが遊ぶパズルのようなもので、それに合わせて絵を描き、ストーリーを添えた絵本
と一緒に直接手に取り遊べるため、感性を育むおもちゃとして考えています。新潟の子ど
もたちや、お母さんが手に取ってくれたら嬉しいですし、英語訳をつけて、世界中の子ど
もたちにも届くようにしたいと思っています。
そのほか、音楽や歌を入れたり、映像を入れたりと、より楽しくアートディレクションしていき、子ども達が楽しく成長していけるものが作れたら良いと考えています。
私自身も楽しみながら作品を作っています。
取材場所:やすらぎ提、Befcoばかうけ展望室(令和2年3月17日取材)
●にいがたBUNKA WAONについて
「にいがたBUNKA WAON」を全国約39万2千か所のWAON加盟店で利用すると、支払い金額の一部がイオンを通じて、(公財)新潟市芸術文化振興財団に寄付され、新潟市の文化芸術活動の支援に役立てられます。
新潟市にご縁のある方や、今は新潟を離れ遠方にお住まいの方からも、「にいがたBUNKA WAON」のご利用を通じて新潟市を応援していただけます。ぜひ、お求めください。
【発行手数料】1枚300円(税込み)
※イオン店舗、清水フードセンター、ファミリーマート、ローソン、ウエルシア、ツタヤ、
マクドナルド等でも使えます。